口腔外科の治療

口腔外科の治療とは?

口の中ではむし歯や歯周病の他に、痛みや腫れ、形や色の変化を伴うさまざまな病気が見られます。
さらに口の周囲や顔、顎の骨、顎の関節でも痛んだり腫れたりといろいろな症状を持つ病気が存在しています。口腔外科ではこのような部位でのさまざまな病気を診ます。

そして、口腔の病気の中には原因が体の他の場所に隠れていることもあります。全身状態、他の病気との関わりについても確認しながら診断、治療をしてまいります。

口腔外科相談室>>(日本口腔外科学会作成)

口腔外科で診る病気

口腔外科専門医とは

口腔外科の専門医療機関にて6年以上の研修をおさめ、定められた症例数以上の口腔外科手術を執刀したことを条件として、専門医試験にて筆記、面接、実技の各試験に合格した歯科医師に与えられる資格です。

豊富な口腔外科の治療経験をもっておりますので安心してお任せいただきたいと思います。

口腔外科で診る病気については以下をクリックしてください

親知らず(智歯、第三大臼歯)

口の中の前中心から数えて8番目の歯のことを言います。
親知らずは生えている場合と顎の骨の中に埋まっている場合、最初から無い場合があります。

生え方の状況によって抜歯をしてしまった方が良い場合もあれば、抜かないで残しておいた方が良い場合もあります。

親知らずを抜歯した方が良い場合とは

むし歯が進行していたり、歯みがきが上手にできず時々まわりの歯肉の炎症を起こす場合
中途半端に歯の一部が生えていて、歯みがきが難しく不潔になりやすい場合
骨の中に埋まっているが歯のまわりに病気(嚢胞や腫瘍など)が確認された場合
親知らずが前方の歯の歯並びを悪くする恐れがある場合

親知らずを抜歯しなくても良い場合とは

前方の歯と同じようにまっすぐに生えてきていて、歯みがきも難しくなくできる場合
骨の中に完全に埋まっていて歯のまわりにも病気がなく問題がない場合
親知らずが前方の歯に悪影響を及ぼすことがないと判断された場合

このように、親知らずは必ずしも抜かなくてはいけない歯ではありません。
ご自分の親知らずについてお悩みやわからないことがありましたら、是非、オーラルクリニック京橋の専門医にご相談ください。

口腔の粘膜の病気、口腔がん

  • 口腔の粘膜の病気
  • 口腔の粘膜の病気
  • 口腔の粘膜の病気
  • 口腔の粘膜の病気

口の中の粘膜、舌、歯肉、口唇などに発生する形や色の変化を伴う病気です。

腫れや水泡ができたり、びらんや潰瘍(ただれ)ができたり、赤くなったり、白くなったり、黒くなったりと多彩な症状があります。痛みを伴う場合もあり、痛くない場合もあります。

局所的な原因で発症するものの他に、全身の病気や皮膚の病気の部分症状として現れるものも多くあります。

また、前癌病変をはじめ口腔の癌との鑑別が重要になる病気も多いため、気になる症状がある時には放置せずに専門医の診察を受けましょう。

ホントに口内炎?

お口の中に何かできものができたり、粘膜がただれたりしても「きっと口内炎だろう、放っておいても治るだろう」と自己判断して放って置いてはいませんか?

口内炎の塗り薬を塗っても、2週間以上たっても治らない時は「ただの口内炎ではない」可能性があります。口内炎の中には放っておいても自然に治るものもあれば、原因が欠けたり鋭くなっている歯であったり、入れ歯であったりするかもしれません。ウイルスによる感染症であるかもしれません。

また一番怖いのは口腔がん(悪性腫瘍)である可能性もあることです。

放っておいても薬を塗っても治らないと思ったら、口腔外科専門医の診察を受けましょう。

顎関節症

「物を噛むと耳の付け根あたりが痛い」
「口を開けたり閉めたりする時にあごがカクカクやガリガリと鳴る」
「口が大きく開かない」
「大きく開けようとすると痛む」

などの症状があれば、顎関節症の疑いがあります。

顎関節症は顎の関節や周囲の筋肉、靭帯に負荷や負担がかかり障害が生じた病気です。

原因はかみあわせ、ストレス、生活習慣、癖、姿勢などであり、複数の要因が関与して生じるともいわれています。基本的な治療は、薬物療法、運動療法、マウスピース療法でありますが、症状により治療方法は違いますので、きちんと診察の上、適切な治療を進めてまいります。

口腔のけが(外傷)

口腔内のけが全般を診療します。
歯の外傷、歯の脱臼、口の中の粘膜の外傷と診療する範囲は多岐に渡ります。

口腔内のけがをされましたら当院へお気軽にご相談いただければと思います。

歯の外傷の治療について

歯の破折

歯の冠の破折であれば修復の処置をします。
歯の根が破折してしまうと抜歯しなくてはならない場合があります。

歯の脱臼

歯が抜けかかってしまった状態です。元の位置に歯を戻して固定し回復を待ちます。
一度脱落してしまっても元の位置に戻して固定し回復をはかりますが、脱臼後できるだけ早く受診することが大事です。歯が脱落してしまった場合は、歯を乾燥させないようにして牛乳の中に入れておくとよいとされています。

口の粘膜の外傷の治療について

口唇、頬、舌、歯肉、喉などに事故、スポーツ、転倒、火傷(熱いものを食べた)、打撲(硬いものがぶつかった)などでできた傷は、消毒後、薬の塗布または傷の大きさによっては縫合します。

口腔~顔面の炎症の病気

口腔から顔面にかけて、むし歯や歯周病の菌が感染して様々な炎症の病気を発症します。

膿瘍

虫歯や歯周病など歯や歯肉が原因で感染して炎症を起こした結果、歯肉にできた膿がたまった腫れです。
溜まった膿は切開して排出し、原因の歯や歯肉の治療をします。

顎骨炎、骨髄炎

むし歯が進行して歯髄の炎症を起こし、さらにその炎症が歯の根から歯槽骨に広がり顎骨にまで及んでしまうことがあります。 歯肉の腫れと痛みだけではなく頬や顎の腫れを伴います。
原因の歯の治療とともに薬物療法を行います。膿瘍などが合併した場合は膿瘍を切開して膿を排出します。

ビスフォスフォネート顎骨壊死

ビスフォスフォネートという薬剤服用の合併症として抜歯や歯周病治療などを契機に顎骨壊死が生じることがあります。骨粗鬆症薬、がん治療薬として使われる薬です。

有効な治療法は確立されていませんが、多くは洗浄、薬剤投与による治療を行います。

このような病気を発症させないためには、ビスフォスフォネートを服用する前に歯の治療を終えておくこと、服用中に歯の病気に 罹らない様に予防をしっかり行うなど、歯科と医科の医療連携が重要と考えます。

歯性上顎洞炎

上顎のむし歯が進行し、歯の根から上顎洞という鼻の横の副鼻腔に感染が広がり引き起こされる炎症です。
上顎洞の炎症に対しては薬物療法を行い、原因の歯は根管治療を行い保存するか、抜歯せざる得ない場合もあります。歯の痛みや歯肉の腫れだけでなく、頬の腫れや痛みを伴うことがあります。

嚢胞と腫瘍

嚢胞とは

体の中に形成された病的な袋状のできものです。一般にその中には液状の内容物が入っていて、口腔の周辺では顎骨内にできるものと口腔内の軟組織にできるものがあります。

腫れることで発見されることが多いのですが無症状で偶然定期検診で発見されることもあります。治療は摘出手術が必要となります。

腫瘍とは

口腔周辺の腫瘍にも良性のものと悪性(多くは癌)のものがあります。症状は腫れ、痛み、潰瘍(ただれ)などで口内炎や他の良性の腫瘍や嚢胞との鑑別が重要になります。原因は明らかではありませんが、口腔内への刺激要因となる喫煙、飲酒は疫学的調査でもリスクを高めていることが報告されており、その他ウイルスなどの感染との報告もあります。
お口の中に気になるできもの、ただれ、腫れなどが見つかったらできるだけ早期に口腔外科専門医の診察を受けましょう。

唾液腺(唾液を分泌する臓器)の病気

唾液腺とは口腔内に唾液を分泌する臓器であり、耳の下、顎の下にある大きな腺と、口腔の粘膜の下にある小さな腺からなっています。

この唾液腺にかかわる病気があります。

唾石

唾液を送る管の中に結石ができ、食事中に耳の下が腫れたり顎の下が腫れたり痛んだりします。

口腔乾燥症

唾液の排出減少に伴い、口腔内が乾燥し痛みが出ることもあります。

唾液腺の炎症、嚢胞、腫瘍

その他の病気

神経痛、神経麻痺

口腔周辺に存在している神経に関係した神経痛や神経麻痺があります。

舌痛症

舌に明らかな病変が無いにも関わらず慢性的に痛みや灼熱感を訴える病気です。